かき氷
2010-08-24


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子どもの頃の夏の想い出に氷は欠かせない。
普通の家庭では氷の冷蔵庫が当たり前だった。電気冷蔵庫の半分以下の大きさで赤褐色の銅板で覆われていた。
扉が2つ有って上は木の簀の子の上に長方形の氷の塊を入れる。
下の扉は食品の収納庫で傷み易い残り物や切った西瓜などが入れられていた。

梅雨が明けると氷屋さんの出番だ。
昭和初期には早朝自転車に氷の塊を積んだリヤカーをつけて街角に停め、屈強な男性が大きなノコギリで氷を切り分けてカギに引っかけ家々に配達した。
普通は一貫目で真夏になると一貫五百匁頼んでいたようだ。

この氷が子ども達の大きな楽しみだった!
午後の暑さ絶頂のころ、
「かき氷作ろう」と兄か姉が言い出す。
タオルを敷いて氷を載せ、かき氷専用のマウスの大きい様な形の銀色のカンナで表面を削るのだ。
ガラスの器に盛って緑や赤のシロップをかけた。 美味しかったなあ。
自分の分は自分で削るから大抵最後だったけど思いっきり沢山拵えた。 仲良しだったねえやの分も作って一緒に食べた。

アイスキャンデーは自転車で旗を靡かせて売り歩いていたけれど不衛生だと買って貰えなかった。
その反動か今の私は棒のついたアイスキャンデーが大好きだ。
第一アイスクリームよりカロリーが全然低い!

大人になってかき氷は食べる機会は少なくなった。 洒落た名前になって値段の高いのに吃驚してしまう。
関東に来たてのころ、かき氷のシロップの掛け方の違いもちょっとしたカルチャーショック。 関西ではかき氷の上にシロップをかけ溶けた分、かき氷をイッパイ足してまたシロップを。
関東では下に入れてあって上に掻いた氷を載せるだけ。
そんな小さいことにも気質の違いを感じたものだ。
もっとも昭和35年頃の記憶だから あまり当てにはならない。

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